福井・越前市で「大ふすま展」 ライブペインティング、東大襖クラブの「ふすまトーク」も

企画展「大ふすま展」が9月6日、越前市にある紙の文化博物館(越前市新在家町)で始まる。

日本家屋の空間を自在にアレンジする建具であるふすまの再発見につながればと、越前市が特別展として企画した。館内にふすま52本を並べ、壁や廊下などを備えた広さ4.5畳の組み立て式和室など、来場者が実際にふすまを開閉できるような空間を展開する。

同館のある今立地区は1000年以上の歴史があるとされる越前和紙産地。手すきふすま紙を手掛ける工房もあり、素材感を生かした白い紙や、モダンな和室に合うデザインの紙などを注文に応じて作る。展示品は地元の手すきふすま紙製造元5社でつくる「大紙会(たいしかい)」によるもので、地の和紙に染色された繊維を載せるなどして立体的に仕上げたものもある。

学芸員の中川智絵さんは「産地の特色である手すきの大紙の魅力を建築士、デザイナー、消費者の方などに紹介するため市がふすま展を企画した。大紙会会員も『日常生活でふすまを見掛けることが少なくなった』と、ふすま紙を実際に見てもらえるようなプランを温めていた」と開催までの経緯を説明。「職人の指先から生まれた繊細な表現が手すきならではの見どころ。目を凝らしてじっくり鑑賞してもらえれば」と呼び掛ける。

会期中のイベントとして、福井を制作拠点に活動する墨絵アーティスト・西元祐貴さんや、同市在住のデザイナー・aiMIKIさんによるライブペインティング、東京大のサークル「東大襖(ふすま)クラブ」によるふすま張り替え実演とトークショー、市観光協会が企画するふすま紙工房見学ツアーなどを行う。

開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。入館料は、一般=300円、高校生以下無料。火曜休館(祝日の場合開館)。11月11日まで。

(記事は福井経済新聞提供)

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紙の文化博物館「大ふすま展」

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