明治維新150年の節目となる2018年、記念する展覧会が全国各地で開催されている。福井県内の博物館・資料館などでも「幕末明治福井150年博」と題し、維新ゆかりの人物や史跡をテーマにした展覧会が行われている。
メイン会場のひとつでもある福井市立郷土歴史博物館(福井市宝永3)では現在、維新に貢献した福井の人物たちにスポットを当てた企画展「大集合!幕末福井の偉人たち」を開催中。松平春嶽や橋本左内など幕末維新期に活躍した福井ゆかりの10人と、彼らと交流のあった西郷隆盛や勝海舟に関する資料約50点を展示する。
福井藩は教育、医学、産業などの発展に尽力した隠れた偉人も多く輩出した。天然痘と闘った蘭方医・笠原白翁(かさはらはくおう)、大久保利通の下で働き、軍事や紡績に精通した西洋通の佐佐木長淳(ささきながあつ)らはその一例。展示を通じて、「福井人」が日本の近代国家の成り立ちを支えたことを理解できる。
同展を担当する学芸員の山田裕輝さんは「維新時にこんなに活躍した福井人がいることを知ってほしいです。NHK大河ドラマの影響もあって歴史が好きな小中学生や女性、旅行者も多く来られていますね。当館の貴重な所蔵品から当時のドラマを想像してください」と話す。
関連イベントとして8月25日(土)14時よりギャラリートークを行う。
福井市立郷土歴史博物館「大集合!幕末福井の偉人たち 展」
開館時間は9時~19時。料金は、一般=500円、高・大生=400円、中学生以下・70歳以上無料。8月26日まで。